2015.09.18 働く男



評価 4.5

星野源と言う人の音楽活動も知らないし、芸能活動も知らないし、文章もこれで初めて読んだ。
話題になっている人、というのだけはほのかに知っている。
でも文章は初めてなので、そういう意味では全く偏見がない読み方になるだろう。

これが滅法面白かったのだ、どうだろうなあ・・・となんとなくの危惧をしながら読んだのに。
どこが面白いかと言うと、適度な自虐が笑えるところだ。
これって、この人を知らないと普通、(ああ・・そうなのね・・)と冷ややかな目で読むことになる。
彼がいくら語ってもそれが心に届かないことになる。
それなのに、彼が一言書くたびに、くすっと笑えると言うのはものすごい業だと思う、軽く書いているようだけども。

一番面白かったのは、最初の映画評論だ。
これまた自分語りから始まるのに、なんて嫌味がないんだろう!
なんてすこん!と抜け切った文章なんだろう。
楽しくて楽しくてこのあたり一気に読んでしまった。
クロッシングと言う映画を評するのに、自分のいらいらする気持ちから書いていく面白さ、イグジット・スルーザ・ギフトショップの冒頭の、近年アーティスト問題の鋭い指摘とか読むべきところはたくさんある。
後半のコラムのモニカ病、も大爆笑した・・・ファンが聞いたら怒るだろうが。

・・・・
だけど我ながら惜しいのだが、後半の自分の作った曲のところは、実際にこの曲を知らないと全くうんともすんとも言えない状態なので、これでいいのか!と言う気持ちでいっぱいだった。
ラストの又吉直樹との対談も読みどころ満載だった。