2015.10.10 その時の教室


評価 4

ものすごく惜しい。

学校内で起こった色々なミステリの連作であって、最後それが一団にまとめる、というところは面白い。
時制がちょっとずれている、とか、読者が思ったのとは違った人が違った行動をしていた、とかちょっとした仕掛けもある。
更に、一つ一つの小さな事件もとてもとても魅力的だ。
なぜ自分の名前のあとに棒しかつけてないのか、とか
なぜ答案用紙を配っても誰も解答しようとしていないのか、とか
学年トップの成績なのになぜ就職が未内定なのか、とか。
どの事件も学園ミステリとして、わくわくするような出来事だし、そこまで至るまでの生徒先生の両方が生き生きと描かれているのには好感がもてる。

が、肝心の真相がもたつく。
へえ!だからか!とこちらがすっきりしないのだ、無理矢理にこの答えを引きずり出してきた、という感さえする。
大震災のテーマもあるので、そこがいい方に作用すればよかったのだが・・・・・
次作品に期待。

以下ネタバレ
自分の性同一性障害を生徒の指摘からわかるという先生もいかがなものか。
そして後半、奇妙な結婚式が行われるがこれもまたいかがなものか。
全体に、とてもとてもすっきりしない感が漂うのだ。