2016.04.23 あの日


評価 3.8

いやはや、どこからどう読めばいいのだろう。
そういう戸惑いの中に投げ込んでくれる一冊だった。
正直専門的なことはわからない。
これを読む大半の人が、
・一体スタップ細胞は本当になかったのか?
・一連の報道はどこの部分が嘘で、どこの部分が本当だったのか?
・スキャンダラスな話は一体本当だったのだろうか?
・著者は、被害者だったのか、それとも稀代の詐欺師だったのか?

そんなことが知りたかったのだと思う。
そして私もそうだった。

が、読んでも判然としない。
精神的にこれだけダメージを受けた受けたと書いている当人が、理路整然と語っているという不思議さがまずある。
ダメージ受けた人の一方的な話を聞いている掻痒感がここにはあった。
実名もばんばん出てきてこれでいいのか、という気持ちにもなる。
嫉妬もあっただろう、この世界での。
そしてはめられた部分もあったのだろう、きっと。
ただこれを読んでいる限りでは、著者が一番の被害者であり、何者かの意図によって作為的に自分の人生を抹消させられた被害者という面が浮かびあがってくる。

だが、一番肝心のスタップ細胞はあったのか?なかったのか?
ここがありさえすれば、全てがクリアーになるのに。
読んでもなお、私の中で全貌がよくわかっていない。