評価 4.5

評価がとても難しい。
最後まで来て、(もしこれが意外性あふれる犯人ということを目指している)のだったら、はあ?というくらいの感じだった。
たぶん途中の心理療法の部分が読ませる部分にしているのだろう。

心理療法士のベリマンという女性がいる。
彼女は夫と死別し海の近くの大きな屋敷で一人で暮らしている。
いろいろな心を病む患者と会って治療を続けていくベリマン。
ところが、ある日を境に、彼女の周りで不審な出来事が続き、殺人事件が敷地内で起こるようになる・・・


彼女が夫と死別したその部分、最後まで真相は隠されている。
けれども、途中でぼんやりとはわかってくる。
おそらくこういうことだろうと。

そして自分の患者のサラが殺されるに至って、自分の患者内に犯人がいるのではないか?または同僚なのではないか?という疑心暗鬼に駆られていくところが面白い。
ただ、犯人探しという観点で読むとなんとも最後のところでもどかしい気持ちになる。
私などは、
・死んだと思っていた夫が生きていた説
・実は親友のアリーナは男であった説
・ベリマンが頭がおかしく、すべて彼女の妄想説
・ベリマンが頭がおかしく、すべて彼女自身がやった狂言説
まで考えていたが、そこまで真相は驚きのものではなかった。
なんらかの恨みをベリマンに持っている、というのが肝になるので、そこを誰かとさぐっていく過程で、なおも続けている心理療法の部分もまた読ませる。

読ませるのだが、推理小説としてはどうにもすっきりしない。
警官の一人といい仲になるのだが、ここもまたすっきりしない。
いい仲になった時点で
・警官が本当は犯人説
まで私の頭の中で出てきた。

ラストも、
いきなり

以下ネタバレ
・秘書的なことをしていたマリアンが瀕死の状態にさせられる。
マリアンの彼、クリスター(パーティーで見かけた、ベリマンは)が犯人であった。
彼の娘がかつてベリマンの患者で自殺している。
それを恨みに思った彼が、ずうっとベリマンを監視し、策略し、ベリマンを最後追いつめてあわや殺すところまで行ったのだった。