2016年7月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3376ページ
ナイス数:284ナイス

失われた過去と未来の犯罪失われた過去と未来の犯罪感想
記憶の物語。いわば大いなる法螺話(褒め言葉です)を楽しんで読めました。冒頭の何が何だか分からなくなっちゃったでも賢い女子高校生の物語からしてとっつきやすく、SFだと妙に構えなくても読むことができました。後半になって、自分が何者かという哲学的なところまでいくところも面白く読みました。
読了日:7月28日 著者:小林泰三
自分を好きになる方法 (講談社文庫)自分を好きになる方法 (講談社文庫)感想
リンデという一人の女性の物語でした。各年代で切り取っていて、リンデが自分と心から一緒にいたいと思う人を求めてやまない姿にぐっときました、わかるなあと。学生時代はそれは友情であって友達を求めていく姿であるし、長じては恋愛でのずれ、結婚でのおおいなる齟齬、決断と後悔がないまぜになった感じがそれぞれの年代で色濃く描写され、この世界に引き込まれました。途中三歳のリンデが出てくるのですが、ここのみ満たされたリンデがいるというのもまた胸打たれました。孤独は底辺に流れていますがリンデの常に何かを求めていく姿が好きです。
読了日:7月28日 著者:本谷有希子
エレンディラ (ちくま文庫)エレンディラ (ちくま文庫)感想
堪能。短編もまた素晴らしいのだと改めて思いました。幻想的で魔術的で呪術的な世界。現実とそういう世界が並列に並んでいる、しかも登場人物がそれを平然と受け止めていることに感動すら覚えました。タイトルのエレンディラは他の作品に比べてやや長い中編ですが、一度読んだら忘れ難く、娼婦のエレンディラのラストに戦慄しました。また海底の村を描いた失われた時の海も大変好きでした、海に行くたびにこの物語を思い出すでしょう。木村榮一先生の解説もこれまた素晴らしく、エレンディラのみならず他の作品への温かい道標になっていました。
読了日:7月21日 著者:ガブリエルガルシア=マルケス
不変の神の事件 (創元推理文庫)不変の神の事件 (創元推理文庫)感想
妙な言い方ですが、のんびりとした気持ちになったミステリでした。古き良き時代のミステリで好きです。全編に漂うふんわりとしたユーモアにくるまれ、冒頭から死体を運ぶ車の中を見た、と大騒ぎの一般人が出てきます。更に車の中の人達と一般人がホテルで遭遇・・・。なぜこういうことになったのかという経緯がこのあと語られていきます。かなり初期のここで読者は犯人も動機も方法もすべてを知るのです。は?と思うところは多々あるには違いないのですが、それでもラストは驚きました、完全にミスリードされていたので。
読了日:7月21日 著者:ルーファスキング
犯罪は王侯の楽しみ (創元推理文庫)犯罪は王侯の楽しみ (創元推理文庫)感想
なんてたってアルレー。ところがこの本、全体が私の考えているアルレーっぽくないなあ・・と思いながら最初のうちは読んでいました。お金持ちの男が暇に飽かせて現金輸送車を襲うという計画を立て、その綿密な計画の元色々な人を動かしていく、ある時は脅迫である時は誘拐で。非常に映像的で話はわかりやすくするすると進みます。が!私はこのラスト2ページで(あーアルレー!)と思い直しました。特にラスト2行の衝撃。ここに至るまでのダブルダブルの妻の心理描写が非常に読ませます。ためらい迷い決心する、そして悔悟の念とがないまぜに・・・
読了日:7月21日 著者:カトリーヌ・アルレー
『ベルサイユのばら』で読み解くフランス革命 (ベスト新書)『ベルサイユのばら』で読み解くフランス革命 (ベスト新書)感想
とても面白かったです。ベルばらファンはもちろん漫画とともに楽しめますが、そうでなくてもフランス革命に少しでも興味があれば入門の一冊としてわかりやすく紐解いてくれています。漫画で描かれなかったこと、描かれたけれど多少事実と違うこと、など細かいところが読ませどころでした。ベルばらを読んだ頃にこれがあれば片手にこの本、片手にベルばら、とできたのに、と今の人を羨ましいと思う気持ちでいっぱいです。
読了日:7月21日 著者:池田理代子
珠玉の短編珠玉の短編感想
作者の大ファンですが・・・この哄笑と諧謔のつまった一冊、私には合いませんでした、申し訳ありません。合う人にこの本が届きますように。
読了日:7月21日 著者:山田詠美
ジョイランド (文春文庫)ジョイランド (文春文庫)感想
ノスタルジックな物語。青年時代のひと夏の思い出、それは海辺の遊園地ジョイランドで大学生のデヴィンがアルバイトを始めたことによって引き起こされたことだった・・・。この話、失なった恋があり、友情があり、ホラーがあり、ミステリがあり、超常現象的なことがあり、たくさんの要素がふんだんにつまっていました。特に、デヴィンと二人の男女大学生の友情物語は読んでいて心地よく楽しかったし、デヴィンの新しい恋も胸をきゅっとつかまれたような気がしました。アンとデヴィンとマイクの三人場面が美しいこと。
読了日:7月12日 著者:スティーヴンキング
囀(さえず)る魚囀(さえず)る魚感想
虚実混ざった一冊。とても魅力的な出だしなのですが・・・
読了日:7月9日 著者:AndreasSéché
偽りの書簡 (創元推理文庫)偽りの書簡 (創元推理文庫)感想
当時のスペイン情勢を呑み込むのまでに時間がかかりました、そしてそれはこの物語に非常に重要な事柄なので最初の方で苦戦。また探偵役がこの二人になるというのが意外でありました。それならば、もっと早くこの二人を出せばいいのに、と中盤で思いました。アナが上流婦人たちに探りを入れるところとか、代書屋さんをして色々な階層の人に会うところとか、そういう細かいところは非常に好きでした。
読了日:7月9日 著者:ロサ・リーバス,ザビーネ・ホフマン
戦地の図書館 (海を越えた一億四千万冊)戦地の図書館 (海を越えた一億四千万冊)感想
読んで良かった!と思った一冊でした。そもそもこんな風に戦争中にアメリカの図書館員たちが軍も巻き込んで戦地の兵隊さんたちに本を送っていたという事実すら知りませんでした。冒頭のヒトラーの焚書の顛末からおおいに引き付けられ涙し、そしてこれに対抗するように(事実対抗していたのですが)本を送り続けそして読み続ける兵士達。表紙の写真にも圧倒されますが冒頭の写真の数々にも心打たれました。そしてラスト、この戦地から戻ってきた人たちがどういう人生を歩むか、ここにも大きく戦地の本が関係しているところにもぐっときました。
読了日:7月6日 著者:モリー・グプティル・マニング
亀と観覧車亀と観覧車感想
申し訳ない、作者の大ファンでありますが、よくわかりませんでした。
読了日:7月6日 著者:樋口有介

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