2016.08.19 クララ殺し


評価 4

前作アリス殺しを読んでいた方がいいとは思う。
でも読んでいなくてもこの世界は全く違った世界なので理解はできる、そんな作品。
ただ、この世界観(夢で見たものが実際の人間とリンクしているという世界)が私は前作でとてもとても突っかかった個所だった。
全体は面白いのに、まずそこで足元掬われて、途中から(面白い!)と思えた作品だったのだ。
だからその面では、もうわかっている世界なのでとても今回はわかりやすかった。

ビルが出てきて、あ!
井森が出てきて、あ!
アヴァタール!
と懐かしいことこの上ない。
しかし・・・最初の方で、車椅子のクララなのでハイジはどこだ?と思っていたらば・・・こちらの話か・・・・

アリスは話をみんなが知っている、という強みがある、どういう形にせよ。
けれど、このホフマン関係はベースを知らない人が多いので、そこが面白さに繋がらなかったような気がする。
砂男部分は読んでいる小説だったのでわかったけれど、他のがわからなかった、単に知識不足と言われればそれまでだけれど。

とはいっても、おなじみの夢と現実の交錯具合は面白い。
誰が誰になっているか、というのも見抜いていく趣向も(ちょっと既視感はあるものの)読んでいて楽しいのは確かだ。
ただ・・・非常に→夢と現実の入れ替えが←複雑な話でもあるので、この巻末に載っているホフマンを読んだ上でもう一度読んでみたい。