2016年8月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2376ページ
ナイス数:191ナイス

ラスト・ウェイ・アウト (ハヤカワ・ミステリ文庫)ラスト・ウェイ・アウト (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
夜を徹して読むほど引き込まれました。この世界本当はどうなってるのだろう?自分という人間は誰なのだろう?系(本の虚構の男、映画のトゥルーマンショー系)が好きな人なら吉。冒頭でピストル自殺をまさにしようとしている男の元に実に奇妙な依頼をする人間が飛び込むところから、え!?第一部で腰が抜けるほど驚いていたら、第二部冒頭で更にえ!!!これは・・・誰が誰を殺したの?息を持つかせぬ展開で、第三部第四部に突入で、更にえーーー!!各部の冒頭に登場人物表があり、それが実に感慨深いのです。着地点は全く全く読めませんでした!
読了日:8月31日 著者:フェデリコ・アシャット
その先は想像しろ (集英社文庫)その先は想像しろ (集英社文庫)感想
面白い!悪意の波紋が「あることが起きることによって野連鎖反応」ミステリとすれば、これは「各自の思い込み」が思いもかけない展開を生む面白さがあると思いました。最初の方で、世界的なロックスター、ニノが失踪した事件が書かれ、そのあと全く違った二人の街のチンピラがどのように破滅の道を辿ったかが描かれていました。ニノは?と思っていると、ああ・・・こういう繋がりが!!しかもページをめくるごとに、え!そうだったの?この人は実はこう考えていたの?という驚きがありました。そして、私は開いたすがすがしいラストが大好きです。
読了日:8月30日 著者:エルヴェコメール
帰ってきた海馬が耳から駆けてゆく (4)帰ってきた海馬が耳から駆けてゆく (4)感想
相変わらずの菅野彰節炸裂、楽しい!お友達の月夜野も全く知らない人なのにこちらまでお友達気分になりました。そして大爆笑。お爺ちゃんの胸に書く墨の話で一番笑ったかなあ。気持ちの弱い弟君の千羽鶴にも大爆笑。しかし・・・情弱の話の中で、くまモンに驚愕!情弱の私でも知ってる!というか逆にくまモンをどうやったら遮断できるんだろう・・・・。ただ、ですね、私のせいか慣れかわからないのですが、前回より笑いは減った気がします。きっと私のせい。
読了日:8月23日 著者:菅野彰
伯爵夫人伯爵夫人感想
日米開戦の前夜の物語。官能小説のようで、英語で言う4wordsの連続でありました。しかしそこここにそこはかとないユーモアがありくすり(と笑えるかどうかが受け入れかどうかの基準になると思います)。話として面白くて、伯爵夫人とはいったい誰だったんだろう、という根本的なことから、挑発する彼女に翻弄される二朗さんがけなげ(と私には見えた)であり、更に、物語全体が幻想的で迷宮的なのです、卑猥に隠れているので見えにくいのですが。擬音も印象深く、何度も出てくるココア缶(是非調べるといいと思います)も迷宮に拍車をかけて。
読了日:8月23日 著者:蓮實重彦
このあたりの人たち (Switch library)このあたりの人たち (Switch library)感想
良かった~。このところ川上弘美の話がぴんとこなくてどうかなと危ぶみながら読みましたが、これはとてもとても良かったです。いわゆる不思議話で、書きようによってはただの夢のような話でつまらなくなりそうなのに、それが心地よい不思議さがあり心癒されたのです。「わたし」の視点が過去になったり未来から過去を見たり(つまり今は大人)変化し、狂言回しのようなかなえちゃんがたくさん出てきたりの非常に短い話が積み上げられた連作集。不思議な人と不思議な出来事がたくさん起こり、うっとりとしました。
読了日:8月19日 著者:川上弘美
クララ殺し (創元クライム・クラブ)クララ殺し (創元クライム・クラブ)感想
アリス殺しを読まなくてもわかる本です。が、読んでいると懐かしいビルとか井森とかこの奇妙奇天烈な世界観とか理解するのが簡単なのでその面は楽でした、前作よりも(前作は話は非常に面白かったのですが世界観になじむまで時間が私はかかりました)。ただ、アリスの話は多かれ少なかれ知られている話ですが、これは・・・前作知っている人の方が少数派でしょう、知っている人が。巻末のガイドに従って全部読んでからもう一度再読してみたいものです。
読了日:8月19日 著者:小林泰三
人生の真実 (創元海外SF叢書)人生の真実 (創元海外SF叢書)感想
幻想の部分は濃くはなく、それよりも家族の物語だと思いました、そして非常に面白い!アメリカのドラマBrothers and Sistersを私は強く思い出しました、強烈な家長がお母さんで、それぞれの子供達の問題が惹きつけられる問題です、どちらも。笑える部分もたくさんありました(死体が起き上がったところにも笑ったし、ベッドでフランク取り違えのところも大爆笑)。フランクという一人の男の子が8人の女性に育てられていく過程も読みごたえありでした。コヴェントリーの爆撃で『犬は勘定に入れません』がふっとよぎりました・・
読了日:8月4日 著者:グレアム・ジョイス

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