2016年9月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3381ページ
ナイス数:269ナイス

地上最後の刑事 (ハヤカワ・ミステリ文庫)地上最後の刑事 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
良かったです!もうぐりぐりに良かったです!!小惑星が半年後に地球に衝突する、この事実が分かって人々がどうするかという、主人公以外の周りの様子がとても面白く読ませました。狂信的になる人、ドラッグに走る人、自殺する人、好きなことをしまくる人・・・・。自殺者が多い世の中で自殺とされた一つの事件を殺人事件ではないか?と愚直に追い続けている刑事パレスの姿にも胸打たれました。騒然としている世の中で、職務を全うする人達がいるという救いが。文章も短文が連なっていて小気味よく読みやすく、三部作だそうなので次に行きたいです。
読了日:9月30日 著者:ベンHウィンタース,BenH.Winters
霧に橋を架ける (創元SF文庫)霧に橋を架ける (創元SF文庫)感想
ものすごく好みの作品と普通の作品とに分かれました。ものすごく好みは、以下の三作品。26モンキーズは消失する猿たちの謎、で、謎は謎のままですが非常に印象深く読ませます。絶望している人に1ドル渡しもいいなあと。スパーがもう怖くて怖くて、宇宙で遭難してこんなことになりたくないもんだ!とぞくぞくしました。最後は希望なのか新たな絶望なのか?表題作は霧が全てを決定づけている世界観が素晴らしく、プラス恋愛がほのかに混ざっている好みの作品。連綿と続く渡し守一族の姉弟造型が素敵でした。
読了日:9月30日 著者:キジ・ジョンスン
ランゲルハンス島の午後 (新潮文庫)ランゲルハンス島の午後 (新潮文庫)感想
またまた再読。懐かしいし、安西水丸さんがお亡くなりになったということを考えると絵を見るだけでぐっときました。ちょこちょこっと軽く書いたように見えるけれど(実際そうなのかもしれないけれど)こういう大上段に構えていない気の張らないエッセイって貴重だと思いました。そして村上春樹、ぶれてないなあ・・・とも感じました、言ってることが。ウォークマンの記述とかは明らかに古いけれどね。
読了日:9月30日 著者:村上春樹,安西水丸
四人の女【新版】 (創元推理文庫)四人の女【新版】 (創元推理文庫)感想
有名コラムニストに成り上がるまでのラリーの姿に最初のうちは(最低の男!!)と思っていましたが、後半なんだか哀れで可哀想になってきました。あくまで自分の出自を隠すラリー。コネゼロの中なんとか強力なコネをつかもうとなりふり構わぬ姿をさらすラリー。これを一番理解していたのが最初の妻シャノンであり、次の現夫人クレアは美しいけれど頭足らず、次の愛人マギーは本の共著者でラリーにとっての重要人物、そしてフィアンセのディーは若くて妊娠中。この4人がラリーのそれぞれの時代を語りながら、話は進んでいきます。傑作。
読了日:9月29日 著者:パット・マガー
新 怖い絵新 怖い絵感想
このシリーズ大好きなわけは、いわゆる怖い絵を語るだけではなくそこから派生する小説とか映画をも縦横無尽に語ってくれているところです。今回も非常にそこが楽しめました。どうしたって幼年期の終わりをある部分を確認するために再読したくなります。また表紙の絵の話から、ハムレットは勿論のこと、漱石の草枕、椿姫にまで辿り行くのがお見事。またゲイシー『自画像』のピエロの絵が、キングのITのピエロのモデルの人だというので驚愕しました。暗鬱な修道院の絵から、ゴシック→オースティンのノーサンガー・アビーに移っていくところも良く。
読了日:9月29日 著者:中野京子
鳥肌が鳥肌が感想
穂村弘の笑える部分と怖い部分がミックスされたようなエッセイでした。ほむほむの目で見ると、世界はこう見えているのだなあ・・・。(あ、私もあるある!)(こういうことあるある!)とあるある感を持たせるのが天下一品に巧い人、だと思います、穂村弘という人は。この中で、現実ではこうという、子ヤギの話と千人針の話とが怖かったし、似た奥さんと結婚した人の話も怖かったし、あと、子役の話を語りつくしている話のオチが最高潮に怖かったです(と同時に笑いました)。ところでこの栞、乙一のある種の本の栞と同じですが、怖すぎます!!!
読了日:9月29日 著者:穂村弘
ささやく真実 (創元推理文庫)ささやく真実 (創元推理文庫)感想
とても優れた本格ミステリだと思いました。美女クローディアが悪魔のような心を持ち、ただのお遊びで自宅パーティーで全員に自白剤を飲ませ本当のことをしゃべらせる・・・そして殺される・・・誰が一体殺したのかというミステリでした。告白大会のある部分で切れているのでその先が非常に気になりました(後半分かります)。随所に伏線が潜んでいて、それを読み解きながら進んでいくのが楽しい読書でした。探偵役になっているウィリング博士のお手並みご披露がお見事の作品でした。最後まで行くと最初に戻って読みたくなりました、確かに。
読了日:9月29日 著者:ヘレン・マクロイ
終わりなき道 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)終わりなき道 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)感想
読んでいてとてもつらい物語ではありました。なんせ少女監禁レイプが話の軸になっているので。冤罪でひどい監獄に閉じ込められていた元刑事エイドリアン、監禁された少女チャニングを助けるために犯人射殺が過剰防衛ではないか問題視されているエリザベス、それぞれが自分だけの強烈な秘密を持っているのです。そしてまたこれはジョン・ハートお得意の家族の物語でもありました。この中でなんといっても魅力的なのは、エイドリアンでもエリザベスでもなく後半出てくる老弁護士でした。彼の映画を撮ってほしいと思うほど大好きでした。
読了日:9月29日 著者:ジョンハート
ミスター・メルセデス 下ミスター・メルセデス 下感想
そして下巻へ。面白かったです!犯人は早い段階で名前すらわかっているのですが、追う側が段々増えていく、というところに妙があると思いました。年取った男性(元刑事なので足場がしっかりしている捜査をする)、若い男性(だからIT系に強いし頭冴え冴え)、若い女性(これまたIT系に強く尚且つしぶといので食らいついたら離さない)の三つ巴が魅力的でした。ホラーの要素はありません、ほぼ。ミステリとしてまた心理サスペンスの側面もちらほらあって非常に楽しかったです。続巻があるようなので、ぜひぜひ!この三人にまた会いたいです!
読了日:9月29日 著者:スティーヴン・キング
ミスター・メルセデス 上ミスター・メルセデス 上感想
職探しの列に車が突っ込んだ・・・というところから始まる掴みから、定年退職してまるで何もやる気のしない元刑事ホッジスと、彼に今どきの挑戦状をたたきつける犯人とのやり取りが読ませます。ただこの巻の前半から中盤あたりまではやや、ですが、乗り切れませんでした。しかし。後半から一気に加速、ぶぅーーーん!下巻に続く。
読了日:9月29日 著者:スティーヴン・キング
テロテロ感想
サッカースタジアムの7万人を救うために、そこに突入しようとしているテロリストを含む乗客164人の飛行機を撃墜した・・・その空軍少佐は有罪か無罪か。法廷劇でありました。最初の方ですぐにサンデル教授の講義にあった「トロッコ問題」を思い出しました。具体的な例とともに進んでいく法廷の場。弁護側と検察側との丁々発止のやり取りが考えさせられました。ただ、娯楽性は非常に薄いかも。
読了日:9月7日 著者:フェルディナント・フォン・シーラッハ

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