2016.10.10 お茶をどうぞ


評価 4.8

古い対談が多い(だってほとんどの対談者がお亡くなりになっている)
そして当のご本人も・・・
けれど、この対談集、なかなか面白かったのは、向田邦子の人となりが見えてくるからだ。
「男の人がステキだなあと思うのは、お金を出す時と、髭を剃る時と、死ぬ時ですね」
なんて名言ではないか。
一方で阿久悠との対談で「キャーと言わなくなれば女の防衛庁長官が出てもいいし・・・」
のような発言もある。
今の世の中で防衛大臣が女性というのをどう見るか、もし向田邦子が生きていたならば。
キャーといわなくなった防衛大臣と見てくれるのだろうなあと思ったりした。

どこをとっても彼女自身の肉声が響いてくるような対談集であり、そこには
「ちょっとお茶目で、一生懸命仕事をしていて、猫が大好きで、御料理が好きで、愛されていて、生活の中に喜びを見いだせる人」という彼女の姿が浮かんでくる。
そして、死について彼女が語るたびにあの悲劇的な死を思うのだった。