評価 4.6

タレントの赤裸々告白、とは一線を画すものだと思った、読んでいてしんとしたとても寂しい気持ちになったり陽気になったり、心の何かを揺さぶられたからだ。
読んでいて、なんてアイドルでいることは難儀なことか、と。
自分の両親の話も触れられているけれど、お母さんをユミさんと呼んでそして今はお年を召されているけれど、傍から見るとぶっ飛んでいるお母さんの姿が垣間見える。
普通の家庭環境ではないところで育ったのを恨むでもなく、何かをうらやむのでもなく淡々と生きている(ように見える)作者がいる。

どうしても読む側は、彼女の一部のプライベートを念頭に読む。
けれどそれは本当に一部の一部であって、そこに至るまでの心の動きは当然読めていない。
ボーイフレンドがいて、離婚があって、原宿があって、あの頃の自分がいて。
そして猫がいて。
芸能界の数多くの沈んでいった人たちを思い浮かべ、その厳しい世界で生き残った(今のところ)作者の心の内を思ったのだった。