2017.01.21 バスめぐりん


評価 4.2

移動車に乗ってきている図書館。
これは、私の地域でもかつてあったので(今はない)、とても雰囲気はわかる。
ちょっと図書館に遠い人とかにはもう絶対に必要不可欠なものだし、数万冊あるだろう図書館から何をチョイスしてくれて来たのだろうかという楽しみもあったから。
車の中にもあるのでそこにひょいと乗って本を見たりする楽しみもあった。
確かにこの本に書いてある、他の人たちとの交流もあった、もっと図書館とは違った意味の濃密な図書館員との交流も。
そのあたりは痛いほどわかったのだった。

この話、定年退職後にこの運転手さんをしている男の人と、図書館からやってきた張り切った若い女性というのが核になっている。
ちょっとした謎、なんかも提示されていて、ほのぼのとしたムードはしている。

が。
ちょっともやっと私がするのは、『図書館の人が借りていく人たちの本をべらべら人に(たとえ運転手さんでも)話すこと』だった。
しかもその趣味同士の人たちを結び付けよう・・・・としているところには、え!となった。
気味悪くないか?
片方側の人は友達をほしがってるかもしれないが、相手はどうなんだろう?
この話では善意の人だったのでいいのかもしれないが・・・。

あの人は、コージーミステリが好きとか、それはわかることだろう、いつも見ていれば。
だけど・・・どうなんだろう、これを語り合うって。
例えば、これがコージーミステリだからいいけれど、いつも陰惨なスプラッタホラーを借りていく人だよと認識され言われたらどうだろう?
それがたとえ趣味の世界であっても、研究の範囲でも、借りていくものだけを見ていくわけだからわからない。
このあたりが非常に私には、もやもやして、肝心の話にのめり込めなかったのだった。