2017.01.21 とりつくしま


評価 4.7

前に単行本で読んだけれど、再読してみた。
この本を読むと、必ずや、「私は誰の何にとりつくか」というのを考えるだろう。

死んでしまった後にものになって大切な人の近くにいられるとしたら?

誰に、じゃなくて、物にとりつく、というのがここでとても重要なことだ。
誰にだったら、その人を支配する。
けれど、物だから人をただ見ているだけに過ぎない。
この中で冒頭の話が一番泣ける話だ、死んでいった母が子供の野球のロージンバッグになって息子の試合を見届ける・・・・最後ほろっとした。
マッサージも、最初誰も家族がお父さんの不在を思っていないのかな・・・と思っていると、いつの間にか皆が苦い悲しい思いをもっているんだ、口には出さないけれど、ということがわかってくる。お父さんはマッサージチェアにいるということで。