2017.03.06 2月ベスト

まずこれ。
荒唐無稽といえば荒唐無稽なので(あり得ない~~ということが連発)そこが好悪の分かれ目かも。
あり得ないんだけど、可愛すぎるし楽しすぎる!

でも思い切り楽しいミステリであって
家庭に屈託を持った女子学生たちが、ある殺人事件に巻き込まれるというところからして楽しいし
そのあと、各自の特技を持ってことにあたる、というところもわくわくするし。
最初の、それぞれの学生の家の事情が書いてある箇所が楽しめたらもうそれでこの世界にずっぽり。
誰が好き?とか語り合っても楽しそうなお話。

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これを読んで、デュ・モーリアはどうやったって傑作なんだ、というのがよくわかりました。
どれもこれも心の奥の何物かを焙り出してくれます、それも巧妙に。

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読みやすいもの、って世間的になんだか低く見られるのは何故かなあ・・・といつも思います。
平易に書くってとても難しいことなのに。

この話、読みやすさ満載なのです。
そしてちょっとラブロマンスもあり・・・家庭内争議もあり・・・

「自分の知り合いが自分の結婚式に来るために失踪した、それはいったいどうしたのか?」
これだけの謎なのですがこれが引っ張ること引っ張ること。
読ませます。
ページターナーなのです。
最後の方で、なぜそれほど親しくない知り合いをわざわざ自分の結婚式に呼んだのかということの答えも出てきます。
ここが私は人間の心の深奥を描いているようでおおいに気に入りました。

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良かったなあ、この本。

ブロンテ姉妹の生い立ちとか育った環境は知っていたのですが、
この本、『物』から彼女たちを語ってくれるのです、あるところは『犬その他の動物から』、作品にそれらを絡めるところが絶妙でした。

語り口がお見事で、手紙の章では、手紙が引き起こした現実の事件とかそこまでが触れられていました。
犬の描写、確かに嵐が丘にあるなあと思い出しました。
もう一度全体を読んでからこの本を読んだらもっともっと楽しめるかも!
にしてもお兄さん、これだけ優秀な妹たちがいるのになんだか・・・・
お父さんは結局最後まで生き延びた人だったのですね。