評価 4.5

前作の夜の底は柔らかい幻、は読んでいたが、正直に言えば、話に乗り切れなかった。
特に上巻はうわーっと面白かったのに、下巻になって・・・
(前作はミステリというよりホラー系に私は思えてならなかったのだが・・・。)
それで、今回次作が出たというので読んでみたが、これは次作というより前作のスピンオフだった。
前作より状況がわかっているのでそこは入りやすい。
まだ大人になっていない将来残酷な殺人者になる人たち・・・
前作よりこちらの方が好感が持てたのは、戦い部分が少ないからだろうか。

ここでも在色者とかの特別な用語は出てくる。
けれどここは状況がともかくもわかっているので前よりもずうっとわかる。
特殊超能力者がいてその超能力をどのようにコントロールするか。
どのように生かしていくか、また押し込めていくか。
そのあたりのところは読ませると思う。
ゲイの勇司君の部分がとても読みやすかった。
あと一歩、物足りない感じがした。

このタイトルの話、ウィリアム・ブレイクの詩と絡めて(もちろんクリスティも意識しているのは書かれている)語られているところ、このようなどうしようもないさがのようなものを背負った人たちの話はここだけ突出して読ませると思ったのだった。