評価 4.8

癒された。
なんで癒されるんだろう、星野源のエッセイを読むと。
くすりと笑うところもあるのだが、ほっこりした気持ちに必ずさせてもらえるのだ。
彼の育ちの良さ、すくすく育ちましたよ愛されてというのが全体から滲み出てくる気がする。

下手するとこういうエッセイ系(特に人気歌手とか)は、そこはかとない自慢話か、あまり面白くない日常とかが綴られていることが多々ある。
けれどそこをクリアーしているのは、彼の自然体であり、彼の難しくはないクリアーな哲学であり、そして彼が一度死線をさまよった経験もあるのだろう。でもその死線をさまよった経験ですら、さらっと語られていくのが素敵だ。


孤独な内にこもる執筆と作曲作業、そして逆に外に弾けるコンサートとかドラマ出演。
このハレとケを自分の中でこなしているのが星野源なのだろう。
自分が一人であるというのを常に自覚している男。
そして、人との付き合いに失敗した小さい頃のことを分析できる男。
この中のROOMというエッセイも一人の時のエッセイだけれど、ホテルからの東京の夜景に始まって、想像力がどんどん広がっていく無邪気なそして無邪気であるがゆえに深い洞察が光る。