評価 4.9

楽しめた。
この本のシリーズ、本当に楽しめる。
妄想と真実とが入交り、ただの日記というのから遠く離れて、一つの短編小説(それも不思議系)を読んでいる気すらする。
川上弘美の初期作品のような感じすらしてくるエッセイ集だ。

淡々とその場にある不思議とか、不思議とすら感じていないことを綴っていく文章。
過去の記憶の噴出の話(9月ごろ)とかものすごく面白かった、誰にでもある話だろうけれど、こんなに頷きながら読めるって何だろう。
あと、エア秘書の話も笑えた、脳内でエアの助け人をたくさん作っていくという話だ、これも奇妙にわかるわかる!

このシリーズ、とても装幀が魅力を増していると思う。
可愛らしい動物がひょっこり出てきてなごませたり、出てくるもの、もまた愛らしい。
外側の質感なんかも心地よい。
それと文章が相まってなんとも不思議な魅力を放つ一冊になっていると思うのだ。