評価 4.4

話そのものは滅法面白い。
エンタメとしてぐいぐい引っ張っていってくれる。
世界情勢を巧みに取り入れ、そこに虚構の世界を広げている。
現代の宗教紛争、政治闘争が見事に取り込まれていて、地図もあるし、アラルスタンというのが架空の国というのを一瞬忘れそうになった。
遊牧民の生き方、ソビエト崩壊、スターリン下での中央アジアへの強制移住、イスラム主義・・・
本当の地名と本当の歴史も織り込みながら、話は女性たちを中心に進んでいく・・・

中東の国、アラルスタンで大統領暗殺が起こった。
そこで立ち上がったのが後宮にいる女性たちの集団。
後宮は、側室という側面は今やもうなく(かつてはあったらしい)、頭脳優秀な集団であり、得意分野もまたある人間たちであった・・・


ただ・・・どうなのだろう。
話が重厚な方向に向かっているのに、このアンバランスさは。
女性たちの話が実に軽いのだ。
これがエンタメたる所以なのか?
そこでかなり興を削がれ、先を読むのが辛かった・・・
途中から、漫画を読んでいるような気持ちになってしまったのだった。

欺こうとして用意された一つの劇。
そして全く思ってもみなかった意外な人物の正体・・・

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申し訳ない、きっと届く人には届くエンタメなんだと思う。
面白いには違いないのだが、私には正直合わなかった・・・
話はこれだけ面白いのに、なんだかライトな物語、もしくは漫画を読んでいる感じがしたのだ。